2017年1月24日火曜日

血の署名 1



伝えし者テレヌス
もっと近くに来て、目を見せてくれ。後悔も、慈悲もないな。いいだろう。お前は確かに殺人者の目を持っている。いったいどれだけの者が、その目を見つめながら命を終えたのだ? いずれにせよ、夜母が注目するほどだったのは確かだ
だから我々はこの時、この場所にいるのだからな
 [1 - 何者だ?]

私は闇の一党の伝えし者。夜母の声と話し、恐怖の父シシスの手と行動を共にしている
殺人術に長けた者に居場所を提供している。もし興味があるなら、招待しよう
 [2 - 間違っている。私は人殺しじゃない]
違うのか? では何と呼ぶ? 自衛か? 正義? 皆が死ぬべきだったのか?
自分の行動をどう正当化するかは関係ない。フッフッフッフッ… あらゆる魂は虚無のシシスのものだ。我々はそれを運ぶための道具にすぎない
 [1 - 理解できない]
そうか。だが後ではっきりさせればいい。まず、お前が闇の一党に相応しいかどうかを確認しよう
お前はいとも簡単に命を奪う。だから、人を殺せることは知っている。次は従えるかどうかを見せてもらおう
 [1 - 話を聞く準備はできている]
素晴らしい! お前が死と仕事をいかに結びつけられるか見せてもらおう。だがその前に、まずは贈り物を受け取ってくれ。我々の取引に必要な、ある道具を手に入れる方法を教えよう
 [1 - どんな道具だ?]
無論、死をもたらすための道具だ。不可視の存在によって作られたな。悲痛の短剣と言う。影から用いれば、その刃は獲物を虚無のシシスに届ける
 [1 - 贈り物を受け取る]
その代わりに、揺るがぬ忠誠と無慈悲な効率のみを期待している。では、今から仕事について説明しよう。殺すことで、血で署名された契約が結ばれる    
インペリアルの貴族、クインタス・ジャロル卿が、黒き聖餐により死の標的となった
仕事は簡単だ。ジャロルを見つけ、始末しろ
[なぜ彼が死の標的に?]      
それを知る必要はない。黒き聖餐が行われたのは、彼が誰かを怒らせたためだ。それだけ聞けば十分だろう。夜母は祈りに耳を傾けた。そして、ジャロルは死ななければならない
これがお前に与える仕事だ
[クインタス・ジャロル卿を始末する ]    
よし。貴族の屋敷はアンヴィルの北西にある。黄金街道沿いだ
処刑をどのように行うかはお前に任せる。ただクインタス・ジャロル卿がお前の手で死ねばいい。それで闇の一党への入団は完了だ
 [1 - 夜母とは誰だ?]
我々の不浄なる母であり、シシスの本当の妻だ。彼女は我々の母であり、その優しく冷たい抱擁で我々を永遠に包み込んでくれる
 [1 - つまり夜母が指導者なのか?]
もっと質問をしたければ仕事をこなした後にしてくれ。ただ、彼女が見ていることを忘れるな。我々と同じように、お前も彼女に愛されている
彼女を失望させるなよ
 [1 - 黒き聖餐とは何だ?]
黒き聖餐は闇の一党に仕事を依頼する時、顧客が行う儀式だ。顧客は標的の彫像を用いて夜母に懇願する。そして夜母は、その者の命を奪うためにアサシンを送り込む
そこには哀憐も悔恨もない
 [1 - つまり闇の一党は有償のアサシン部隊か]
簡単に言えばそうだ。我々は無実の者の命も罪人の命も同じように奪う。そしてあらゆる魂はシシスのものとなる。代価が支払われさえすればな
死は我々の仕事であり、信仰であり、取引だ。そして仕事は、今のところ上手くいっている
 [3 - 悲痛の短剣のことを詳しく知りたい]
悲痛の短剣は闇の一党が用いる黒檀の短剣だ。片手武器で、然るべき者が扱えば特殊かつ強力な武器となる。兄弟や姉妹が標的を倒すために武器が必要になった時、短剣は現れ、暗殺を助けてくれる
 [2 - 貴族を殺しに行く前に、何か知っておくべきことは?]
賢い旅人は、分かれ道があれば道を尋ねる。入団したら遠慮せず、闇の一党の仲間達に相談しろ
貴族の屋敷で何が待っているか知りたいのだろう?
 [1 - 最初としてはちょうど良い]
殺しにそれほど特別な能力は必要ない。だが標的に近づくには? そこが真の問題だ。高い壁、鍵の掛かった門、屋敷を守る武装した巡回部隊
屋敷へ入るには他の方法もある。興味があるなら教えよう
 [1 - 興味がある]
ウィサードローズの地下には密売人のトンネルがあり、それが直接屋敷の中庭に繋がっている。私だったらそこを使う
それからロックピックを忘れるな。ジャロルは注意深い男だ。自分が使った後は、必ず扉の鍵をかける
 [1 - ウィサードローズとは?]
ウィサードローズ? 街の外にある小さな宿だ。美しい母親と娘が切り盛りしている。だが生活は苦しいようだ
密売人のトンネルは彼女達にとって、もう一つの収入源だ。そして、お前の需要にも合致している