2016年10月22日土曜日
もつれた結び目
サミリル
読み方はわかるか?
[1 - 誰だ? 何の話をしている? もちろん字は読めるが]
私はサミリルと呼ばれている。〈ホロウ〉の一人だ。我々の神であり、創造主であるさまよえる王に仕えるために生きている
君が字を読めるか尋ねたい。私が持っているこの本には、さまよえる王と私の創造について、本当のことが記されているはずなのだ
[なぜ自分で読まない?]
自分でも読めるが、そうするのが怖いのだ
私は他のホロウとは違う。自分が存在することに疑問を持てるし、信じることも、信じずにいることもできる
その本によってホロウや我々の存在意義に関することが明らかになったらどうする? 私は内側からひび割れ、粉々になってしまうかも知れない
[本を読んで、あなたの懸念が正しければ教えよう ]
しなければいけないし、成功すればとても誇らしいことだ
この本を書いた者がこの迷宮に縛られていることを知っておいてくれ。行き来するにはもう一人必要だ
[1 - どうして?]
この本には、一章だけが書かれている。次の章は、本を開けたら現れる。それに従え。君は迷宮の奥深くに送られ、ページに入り込み、また次の章を作り上げるのだ
[1 - よく分かった。この本を読もう]
サミリル
ここにあなたが答えを持って立っているのに、私は迷っている。確信がない
[1 - 何が書いてあったか、聞きたいか?]
真実を聞くのと聞かないでは、どちらが後悔するんだろうな
はっきりせず、すまない。頼む、話してくれ
[1 - さまよえる王は、かつては定命の者で、その名をオスティオンといった]
定命の者だった… 君みたいに? いったいどういうことだ?
[1 - オスティオンはヴァレンウッドと戦った。あなたは、死んだ多くの者のうちの1人だ]
だが、私は生きている。そうだろ?
[1 - オスティオンとヴァレンウッドが、あなたを再生したのだ]
過去も、現在も、未来も、幻想をはぎ取られて荒涼としている。前より疑問が増えてしまった
生者でも死者でもなく、疑うでも信ずるでもない、新たな存在のしかたを見出さなければいけないようだ
君が言ったことを受け入れるには時間がかかる。私は… この体はすごく重いな