2016年10月19日水曜日

消えゆく木 1


ラタリオン
信じられない! この道で他の旅人に会えるなんて!
自分としては、ここから出るのを待っていられない。ここでは本当に奇妙なことが起きているんだ
 [1 - どうした?]

おかしい奴だと思われるだろうが聞いてくれ。実はこの近くに洞窟があるんだ。見習いと一緒にそこで雨宿りをしたんだが、目を覚ましてみると… 村がどこからともなく現れたんだ! エルフがたくさんいて家があちこちに建っていた!
[村そのものが? 見ても良いか? ]      
好きにしてくれ。彼らの中のひとりに、今は何年かと聞かれたんだ。すぐにその場を去ってしまったから、それがデイドラのまやかしなのか、それとも自分がイカレてしまっただけなのかは分からない
ありがたいことに、外までは誰も追いかけてこなかった
[調べてみよう  ]
ヴァレンウッドはどんどんおかしくなっていく。ルートを全体的に見直す必要があるかも
 [1 - 村が今までなかったというのは確かなのか?]
もちろん! しかもファリネスティの村ではない、つまり彷徨う都市ではないということだ。話し方からボズマーのようだったが、自分たちを引き寄せるための罠かも知れない
幸運を願っているよ


   
ラニリエル : よそ者よ!

ラニリエル
待ちなさい!
あ、ウッドオークじゃなかったのね。イフレよ、感謝します! 私たちの小さな家にようこそ!
 [1 - つまり、この洞窟には何かがあるということだ]
外で誰かに会ったでしょ? すごくおびえていて、何も話そうとしない人たちもいるの
そうよ、この洞窟には村がある。話を聞きたかったら、喜んで教えてあげるわ。逃げないと約束するわよね?
 [1 - 逃げない]
この村は〈さまよえる王〉自身と約束を結んでいるの。村は姿を消し、大体百年に一度戻ってくる
基本的には問題なく到着するんだけど、今回は違ったわ
 [1 - 何が違った?]
ウッドオークがこの洞窟の南の入口の外で野営しているの。今までここに来たことがなかったのに。だから静かに暮らしながら、彼らがいなくなることを願っているの
一週間が経って、しっかりしたキャンプができているわ。夫のエルノルは、ここまで心配はしていないけどね
 [1 - さまよえる王との約束について詳しく聞きたい]
夫のエルノルが詳しく話してくれるわ。基本的に〈さまよえる王〉との約束で、ここを起点に旅をしている。村がここにない間は、世話人が色々なことを守ってくれる
実は、間もなく新しい世話人が選ばれるのよ
 [1 - エルノルはどこにいる?]
村のほぼ全ての住民が次の世話人を選ぶ儀式に参加するわ。先代の世話人がその名前を選ぶまで、誰に決まるか誰にも分からないの。儀式は消えゆく木で行われる。この洞窟の中央広間を抜けたところよ
ぜひ見るべきよ。とってもワクワクするから!
 [1 - 消えゆく木?]
誓約の一つよ。夫に聞いてちょうだい。ずっと詳しいから。植物の世話は苦手なのよ。偵察や狩りをする方が好きだわ
夫も選出の儀式に出席するわよ。急げば、儀式が始まる前に話せるかも知れないわ
 [1 - じゃあ儀式に出席しよう]
儀式が始まる前にみんなを集めているのよ。さあ、行って。道は蔓で覆われているけど、細くなった道が見えてくるはずよ。そこで会いましょう!


エゾンゲル
新しい顔を見れて嬉しいよ。100年も経てば、お互いの顔ばかり見ているのにも飽きてしまうからね
 [1 - この村はどこから来たのか?]
飢えも苦しみもないところからだよ。俺たちは、恐れもなく平和に暮らしていた
ここはヴァレンウッドとはまるで違うところだ。だが実のところ、どこだかよく分からない
 [1 - 前にここに来たとき、ヴァレンウッドはどうだったか?]
その時はまだ子供だったから、俺は村に残ってた。でも数百年前ぐらいで、そんなに大きな違いはないんじゃないか?
斥候が言うには、洞窟の向こうにオークがいるらしい。だから、あまり遠出する気はしないね
 [1 - 何か見たいものはあるか?]
そうだな。昔、俺の家族がギル・ヴァ・デールってところから来た旅人の世話をしたことがあるんだ。そこを見てみたいな
 [2 - 村全体がどうやって動いたのか?]
もちろん、ナップサックに入れて運んだのさ!
うーん、そんなわけないか。時々ヴァレンウッドに戻ってくるんだが、それ以外はずいぶんと長い間離れてる。そんな感じなんだ


リエネナルス
石を使う者はそう多くはないわ。戻ってくるといつも土台の調整が必要なの
 [1 - これらの建物は全部、村とともに現れるのか?]
もちろん! 他のどこに住めばいいの? 前回から、ヴァレンウッドに何か変化はあった? まさかこの百年で、家を全部処分したわけじゃないわよね?
 [1 - まだ家はある]
そうよ! それほど変わってないわよね? ただ一つ違うのは、私達が行ったり来たりしてるってことだわ
敷石が見える? 曾祖父が若かったころに敷くのを手伝ったの。それ以来、うちの家族が管理をしているのよ
 [1 - じゃあ、家族は何代にもわたってここに住んでいるのか?]
そうよ。もちろん曾祖父よりずっと前からね。でも、うちの家で、ノミとハンマーを持ったのは彼が最初
そういえば、この村がどのくらい古いか一度も考えたことがなかったわ。大昔からあることは分かってるけどね
 [1 - 村の行き先は?]
いつものところへ行き、戻ってくる。言い伝えによると、隠された洞穴も同じように訪問を繰り返してる。隠された谷は私たちの村にちなんで名付けられたの
そういう古い話を伝える人はもういないかもしれない。でも決して忘れてはいけないことよ


サエルリル
隠された洞穴へようこそ! 私たちと一緒に滞在するの? それともただの訪問者?
 [1 - 村がどこからともなく現れることを奇妙だと思う人は、ここには誰もいないのか?]
奇妙? いいえ、まさか! これが私たちの暮らしなの。ここを出るべきかと考える時もある。エルデンルートのいとこと暮らしたりね。でも、父が家族は一緒にいるのが一番と思ってる。父が亡くなったら旅をして回るわ
 [1 - どのくらいこんな生活をしている?]
私は40年ぐらいよ。前回の訪問のときに生まれたの
ここにいない時間のことをそう表現する人もいるわ。訪問ってね。とても素敵なの。あまりにも素敵だから、わざわざヴァレンウッドに戻る必要なんてあるのかと思うわ! とても面倒くさく思えるの
 [1 - この村はどこから来たのか?]
私たちはここで生まれ、そこへ行く。どう説明したらいいのかしら
実際、あまり深く考えていないの。他のみんなも同じはずよ。こんなに簡単に訪問できるのに、どうして心配するの?



エルノル
また訪問者が来た! 幸先のいい時に村に来てくれたね
隠された洞穴のエルノルだ
 [1 - 村について詳しい話が聞けると、奥さんに言われた]
ラニリエルに会ったのか? 妻は率直に話しすぎるときがある。だが、できるかぎり話そう
気付いているかも知れないが、この村はいつもはここに存在しない。ずっと昔に樹の従士と祖先が聖なる誓いを交わし、それを今でも守っているんだ
 [1 - どんな誓いなんだ?]
私は誓いを明かせる立場にはないんだ。知りたいのなら、今の世話人であるヘノドラスと話してくれ。待っていれば、新しく選ばれる世話人にも会えるかも知れない。待っていれば、だがね
 [1 - 新しい世話人はまだ選ばれていないのか?]
ああ、まだだ
選ばれることは名誉なことだ。準備が整ったら、前の世話人が新しい世話人に仕事を引き継ぐ
また空気を吸えて嬉しいが、準備をするためにたくさんすることがある。ぐずぐずしている暇はない