2016年10月29日土曜日
幻惑のベール 1
ヤナリル
信じられない。また彼が正しかった。ラズム・ダーの直感に賭けるってことを、私はいつになったら覚えられるんだろう?
彼はあなたがこっちから来ると言っていた。じゃあ本当なのか? さまよえる王がアイレン女王に忠誠を誓うように説得したのか?
[1 - ああ… 今はさまよえる女王だが]
さまよえる女王? ヴァレンウッドも変わりつつあるんだね?
この全ての騒ぎはドミニオンを危うくした。だからこそ、ここに我々がいることが非常に重要なんだと思う
ラズム・ダーに言われて、あなたの到着を待っていた。できるだけ早く彼と会ってほしい
バイスリーブ・ペリディルがマグナスの杖を盗んで、こちらに来たらしい
[1 - ペリディルはなぜここに来た?]
そんなことは誰にも分からない。船を探してサマーセット諸島に帰ろうとしているだけなのかもしれない。もしかしたら、そこに横たわっているナエモン王子の死体を見に行くつもりかもしれない
だがラズム・ダーには思うところがあるようで、とても落ち着かない様子だったよ
[ラズム・ダーは何を考えている? ]
彼は自分の考えを話そうとしなかった。何を感じ取ったのかは分からないけど、今は彼の考えに反対するつもりはない
あなたなら間違いなくラズム・ダーの力になれるはずだ。彼はサルモール本部にいる
[分かった。ラズム・ダーを探そう ]
サノディル : じっとしてもくれないか? この幻術は緻密な計算が必要だから、尻尾をピクピクさせてたら成功しないんだ!
ラズム・ダー
ああ! このサルモールの魔術師のせいでラズム・ダーはおかしくなりそうだ! ここに立て! これを持て! 全て正確に!
この者はもっと柔軟な方がいい。分かってくれる別の瞳がいてくれてうれしい。ドミニオンを守るなら、早く行かないといけない
[1 - 何をする必要がある?]
当然、ペリディルを見つけなくてはいけない。この者は、奴がマグナスの杖を盗んだ後、ここの臭い隠れ家まで痕跡を追った
奴は今、ベールの継承者のボスだ。そして、ここウッドハースに味方がいる。アイレン女王への陰謀を企てる、汚い裏切り者どもだ
[1 - 彼らは何を企てている?]
それがまだ分からない。だがラズム・ダーは、その裏切り者どもを隠れ家から追い出す完璧な方法を思いついた
女王を暗殺するチャンスがあったら、奴らはきっとその機会を逃さないだろう?
[1 - 女王はウッドハースに来るのか?]
いいや。ラズム・ダーが女王に扮する! もしこの魔術師が仕事をすればだが…
間もなく出発だから、ラズは準備をしなくてはいけない。樹の従士ファリエルと話してくれ。ペリディルに協力している裏切り者について、詳しく知っている
[1 - よし。ファリエルに何を知っているか聞いてみる]
頼みがある。サルモールの魔術師がラズム・ダーを猿に変えてしまったら、きっちりと復讐してくれ
ああ、その場合ペリディルはお前だけで見つけて貰う。だがラズは、そうならないことを祈っている
[1 - 他にペリディルについて分かったことはあるか?]
うーん。ラズム・ダーは、そのバイスリーブを爪のない臆病者だと思っていた。いつも「ナエモン王子がどうだ」「ナエモン王子がああだ」と言っていたからな。まったく哀れなことだ
だが今では、奴は油断ならない。この者が知っているのは、ペリディルが近くにいてマグナスの杖を持っているということだ
[1 - 王子はどうした?]
前にこの者がナエモンを見たときはちゃんと死んでいた。だが立派に埋葬する目的だけで、ペリディルが王子の死体を引きずり回すことはないだろう
ある種の死霊術を企てているはずだ。理由は分からない。アンデッドになったら、ナエモンはドミニオンを支配できないぞ!
[1 - どうしてサルモールがここに?]
ラズム・ダーと… 同じように嫌なようだな? 我々は彼らを受け入れなくてはならない
サルモールがウッドハースに送られたのは、ドミニオンが作られた時だ。この港は商売に不可欠だ。そして敵の… もしくはマオマーの密偵が標的にすると懸念された
[1 - 誰がサルモールをここに送った?]
バトルリーブ・アーセルモが命令を出し、アイレン女王が承諾した
ドミニオンの全ての街にサルモールを送ることを女王は望んでいないが、この場合は仕方なかった。樹の従士ファリエルでさえ必要だと同意している
[1 - マオマーはここの脅威なのか?]
もちろん。海があるかぎり、シーエルフの脅威は消えない
シーエルフは何世紀もの間、ここの岸を征服しようとしてきた。そしてドミニオンの台頭は彼らを挑発しただけだった。サルモールは街の警備の強化に役立つ
[3 - サルモールの魔術師は何の魔法をかけようとしている?]
ラズム・ダーをアイレン女王に見せる、完璧な幻惑だ
この者は普通の変装が好みだが、樹の従士ファリエルはそれじゃ不十分だと考えている。この作戦を成功させるため、彼女と話すべきだ
樹の従士ファリエル
それで、あなたは猫がグアル程度の脳みそで考えた計画に同行するんでしょ?
計画を実現できるといいわね。街に潜む裏切り者たちは、カモラン王がドミニオンとつながってから反乱を起こそうとしてきた
[1 - ドミニオンに反対するボズマーがウッドハース内にいるのか?]
そう思うでしょう? でも私たちは今まで裏切り者を捕らえたことはないの。もしかしたらそいつらはボズマーではないのかもしれない
敵は私たちよりも常に一歩先を行っている。オロミンは信じたがらないけど、サルモールの中に密偵がいるのは明らかだと思うわ
[1 - 今ここにいる誰かか?]
それはないわ。ラズム・ダーの計画を秘密にしておくために、私たちは相当の犠牲を払ったのよ
密偵はアイレン女王が本当にここにいると信じているはずよ。マオマーが私たちを襲撃しようとしているという噂があったから、街の安全を確保するために女王がやってくるという話を広めておいたの
[1 - そうすれば裏切り者が暗殺を試みると踏んでいるわけか?]
そう。あの猫はまともじゃないけど、あいつの計画はもしかしたらうまくいくかもしれない
でっちあげたのは、女王が〈個人的に〉昔の帝国の地下施設を調査したいという話よ。あなたが女王に付き添って、アステリルという女に会わせるの。彼女はサルモールの将校で、私たちが密偵と疑っている人物よ
[1 - 護衛は何人連れていく?]
おや、あの猫、あなたに教えなかったみたいね。護衛なんてないわよ。誰が信用できるか、わからないからね
彼はあなたと二人で十分だと思ってるみたいだけどね。自信と言うべきか、無謀と言うべきかわからないけど、いずれにせよ、バーン・ダルがあなたと共にあるように願うわ
[1 - そりゃどうも。いつここを出る?]
サノディルの呪文が成功して、あなたの友達を女王に変えたらすぐによ。仮にそれがうまくいったら、あなたとラズム・ダーにはすぐ帝国の地下施設に向かってもらうわ
あっ、ほら見てよ。始まるみたいだわ
オロミン
我々の中に裏切り者がいるという考えについては、樹の従士が妥当かもしれない。だが私は、彼か彼女がサルモールの一員ではないと断言する
ラズム・ダー : ふーむ、説得力があるな。でもこの幻惑は…どこでも使えるのか? この者はこっそり時間を取って、再確認した方がいいだろうな?
サノディル : 誓って計算に間違いはなかった。では失礼。ローブに付いた猫のにおいを落とさないといけないんでね
樹の従士ファリエル
行く準備ができたら、猫に… つまり女王に伝えて
バーン・ダルのご加護がありますように。二人ともうまくいくことを願っている
ラズム・ダー
ラズはこの姿がかっこいい。だが、ラズはいつもかっこいい。アイレン女王は、このことから学べるかもしれない
[1 - 見た目は女王だが、話し方がまったく女王らしくないぞ]
いい指摘だ。ラズは… ああ、これから気をつけよう
では、お前は樹の従士と話したんだな? 私の天才的計画を理解している。そうだな?
[1 - 帝国の地下施設まで護衛しよう]
そうだ。そこでサルモールの将校、アステリルについて本当のことがわかるはずだ。彼女はなかなかの美人だと聞くな。だが裏切り者とは見た目でわからない。そうだな?
ラズ… いや、私はお前さえよければ行ける
古い監視塔から帝国の地下施設に行ける。ラズは… 南西だと思う。さあ。行こう!
ラズム・ダー : 準備はいいですか? この者は貴方を頼りにしています。ラズ… (コホン) 私の周囲を警戒してください
ラズム・ダー : アステリル、貴方なの?
アステリル : はい。こちらへ、女王陛下。ご覧いただきたいものがございます
ラズム・ダー : 何なのです?
アステリル : ナエモン王子の置き土産ですわ… ペリディルより、よろしくお伝えください、と
ラズム・ダー : 貴方は女王…、いやつまり、この私を暗殺しようとしたの?
アステリル : お前が死ねば、アリノールの真の王が復活するのよ!