2016年9月14日水曜日

漂流した部隊 2


補給係オブラン
早かったな。分かった。ちゃんと食事の分働くなら、プロウラーに海兵隊の友人を乗せてやろう

[1 - 増援を約束したはずだが]
考えてもいいと言ったんだ。増援を呼べるのはジミラ船長だけだ
 [1 - では、船長の意見は?]
お前を喜ばしそうな意見さ。お前たちはプロウラーを航海できるようにした。そしてジミラ船長は必ず借りを返す
さあ、彼女と話しに行け。正当な理由があるなら、彼女を動かせるだろう

フィリオン軍曹
思っていた以上に、この船員たちは仕事熱心ね。ジミラ船長が受け入れてくれるなら、私たちはプロウラーと一緒にいるつもりよ


ジミラ船長
あなたのおかげで、潮が満ちればプロウラーはまた海に出られる。もちろん海兵隊も頑張ってくれたしね
援軍は送れないけど、もっと良いものをあげるわ。この者は、ドミニオンの兵士たちを殺す犯人を知っている。そして、その止め方も
 [1 - どういう意味だ?]
シーバイパーがドミニオンの海兵を洞窟に引きずり込む所を、見張りが目撃した。その後見張りは、あなたの友人が海兵の死体を運び出す姿も目撃している
ここまで人手が不足していなかったら、救助の命令を出せたんだけど。こちらの船員三名も行方不明だったからね
 [1 - 船員に何が起こった?]
危険を把握する前に、プロウラーの修理の物資を集めるため、クルーを浅瀬に送り出した。全員失踪したと思っていたんだけど、一人が脱出して戻って来たんだ。そして彼女は恐ろしい証言を始めたの
 [1 - 何があった?]
シーバイパーよ。新たな嵐が吹き荒れ始めているが、奴らが原因じゃないかと思ってる
マステングウェは下で休んでいるから、彼女から話を聞いて


マステングウェ
シーバイパーはどうかしてる! 新たなハリケーンを作り出そうとしてるのよ!
 [1 - またハリケーンだって? どういうことだ?]
スールとヴィルクヴィルドと私で舵輪の予備を探していた時、シーバイパーに待ち伏せされたの。彼らに島に連れて行かれた。そこには打ち上げられたドミニオンの旗艦があったわ
そこで彼らは、恐ろしいことをしていた
 [1 - シーバイパーが何をしていたんだ?]
あの不潔なマオマー達が仲間を引きずり上げ、蛇の型をした彫刻にくくりつけたの。奴らが何かを唱え始めると、稲妻が周りを取り囲んだ!
そして、島中に嵐が起き始めたのよ
 [1 - シーバイパーが嵐を起こしたのか?]
ええ、間違いないわ。ひどい光景だった。シーバイパーは儀式に夢中だったから、私は隙をついて逃げ出したの
スールを掴もうとしたけど、稲妻がしっかり捕えてた。そして、シーバイパーの一人が彼を引っ張った。マオマーの手首が光っていたわ
 [1 - なぜシーバイパーの手首が光る?]
マオマーは手首に磁鉄鉱を着けていた。それで稲妻の拘束を無効にできるのよ。それ以上のことは分からなかった。とにかく船から飛び降りて泳いだの
お願い、私の仲間を生贄にさせないで!

ジミラ船長
マステングウェの話は聞いた? 潮が満ちる前に、シーバイパーに新たなハリケーンを呼び寄せられたら、プロウラーはバラバラになってしまう
 [1 - 少し聞きたいことがある]
もちろん。何だ?
 [1 - どこから来た?]
若い頃は、サマーセット諸島でアルトマーと一緒に育った。両親は社会情勢に常に注意を払う旅人だったのよ
両親が亡くなった後、私は海に出て、プロウラーに乗り込んだというわけ
 [1 - プロウラーはドミニオンの船か?]
いいえ。でもドミニオンに奉仕している。アイレン女王から、私掠免許状を頂いたからね。私たちは、船隊を偵察するよう言われた。発見したのはハリケーンだけだったけど








ジミラ船長
スールとヴィルクヴィルドは、空が晴れ渡った後に戻ってきた。少し疲れているけど、それ以外は大丈夫
見張りはあなたに礼をしろと言っていたわ
 [1 - ああ。儀式を阻止して船員を解放した]
では、修理を終えて潮が満ちたら出港よ。ああ、あなたが船員を救助している間に、お友達の海兵たちがシーバイパーを追い払ってくれた。彼らが望むなら、喜んで船に迎えるわ
今度はミストラルで会えるかも知れないね。プロウラーは、いつでもあなたを歓迎するわ    
ミストラルへの航海は、海兵隊も連れて行くつもり。またあなたに会えるといいけど
 [1 - ミストラルについて教えてくれないか?]
小さな港。ケナーシズルーストにあるムーンシュガー大農園との貿易の中心ね。南方海域一おいしいダブルラムの故郷でもある
そこには〈マオマー〉が大勢いて、大使館もある。ドミニオンにとってはそれが問題よ
 [1 - なぜマオマーがドミニオンには問題なんだ?]
〈マオマー〉はシーエルフのこと。彼らはハイエルフに島を追い出され、新しい島に移った。でも何らかの理由で、元の島を取り戻そうとしている。もう誰一人、住んでいたことさえ覚えていないのに
エルフの確執よ。ご存知の通りのね

補給係オブラン:海兵隊の友人は修理を手伝ってくれて、シーバイパーの強襲から船員を守ってくれた。彼らが私掠船についてどう思っているかは分からないが、もし加入したいなら拒まないよ
お前のおかげで、次の満潮にはプロウラーが浜から離れられる
 
フィリオン軍曹:あなたのおかげで、私の隊はミストラルまで無事に行ける。ジミラ船長が私たちをプロウラーの船員にしてくれると言っていた。艦隊が戻ればどうなるかは分からないけど、ここで砂粒を数えているよりはマシね


ヘンリエル隊長
打ち砕かれた浅瀬のことは聞いたわ。部下を脱出させてくれてありがとう
それに、プロウラーの船員も助けたようね?
 [1 - プロウラーの出港準備は整っている]
よかった。もし任務を続けるとしたら、損傷のない船ができる限り必要よ
ケナーシズルーストの安全が確保されたら、やることが増えるでしょうね
 [1 - 何の任務だ?]
海路よ。エルスウェア、ケナーシズルースト、オーリドンを結ぶ道ね。それには、ケナーシズルーストにドミニオンが完全な拠点を作らなければならない
我が海兵隊が手伝ってくれるはずよ
 [1 - ケナーシズルーストの確保後はどうする?]
正直なところ、分からない。ケナーシズルーストの防衛に集中しろと言われただけだから
引き続き手伝ってくれるなら、島の安全を確認して。それから次に何が起こるか話し合いましょう


サマエ・ドー副隊長
三日月の聖堂からは島の素晴らしい景色が見える。もう少しマシな状況なら良かったのに
 [1 - どんな状況だ?]
ああ… サマエ・ドーはケナーシズルーストに戻るドミニオンの軍に選ばれたの。島により恒久的な基地を作る作業をうまく進めるための仕事を期待されたからよ
ただ、ほろ苦い帰郷になる
 [1 - では、ケナーシズルーストの出身者か?]
そう、この者はここで生まれた。末の子供だったが、最初に本土へ向けて旅立った。戦争が始まった時に軍に入隊して、帰郷するとは想像もしていなかった
 [1 - 生まれ故郷に帰ることがなぜ「ほろ苦い」?]
この者はここから遠く北にあるミストラルの主港へ向かい、数日休暇を取って、近くの大農園を訪れたいと願っていた。家族は今も島の北方に住んでいる
まだ、希望は捨てていない